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日露戦争の勝利を決定づけた日本海海戦が行われたのが、ちょうど百年前の今月五月です。強敵ロシアのバルチック艦隊を東郷平八郎率いる日本海軍連合艦隊が打ち破り、世界海戦史上、未曾有の大勝利を得ました。
その作戦「丁字戦法」を立てたのが秋山真之です。「敵艦見ゆとの警報に接し、連合艦隊は直ちに出動これを撃滅せんとす、本日天気晴朗なれども波高し」の名文で有名です。
彼は天才参謀といわれていますが、大変な勉強家でした。古今東西のあらゆる戦略論を研究し、この作戦に行き着いたのですが、その最大のヒントは瀬戸内の海賊に伝わる古法でした。古法には「わが全力をあげて敵の分力を撃つ」と記されていたのです。
敵を分断し、味方は戦力を集中して、戦いの局面において優勢となる態勢をつくり、敵を各個撃破します。こうすれば、たとえ全体としては劣勢であっても強敵に勝てるという教えです。この考え方は「局所優勢主義」といいますが、小が大に勝つ原理原則です。
ビジネスに置き換えて考えてみましょう。売上を拡大しようと営業地域や取り扱い品目を増やしてみても、弱者はどこへ行っても弱者のまま。売上以上に経費がかさみ、さっぱり儲かりません。思い切って戦線を縮小して狭い範囲に経営資源を集中してみましょう。
「ここで勝つんだ」という一点に集中し、圧倒的な勝利を得るまで責め続けます。圧勝したら、次の一点を同じように集中して攻め、次々と各個撃破していくのです。しかし、この一点集中の効用は誰しも認めるところですが、現実にはなかなか実践できません。一点集中とは集中しない箇所を当面切り捨てることだからです。
最後は決断力です。私たちが名将に学ぶ理由は、ここにあります。秋山真之については司馬遼太郎が名著「坂の上の雲」で書いています。経営者が好きな小説No.1です。決断力をつけるため一読をお勧めします。
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