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経営戦略のバイブル

太平洋戦争の失敗に学ぶ戦略と戦術

001.jpg悲惨な敗戦の日から六十年が過ぎようとしています。戦争は人類最大の不幸です。だからといって忌み嫌うだけではなく、あの戦争の敗因にも多くのことが学べるのではないでしょうか。特に経営者は、敗因を反面教師とすれば、現代の経営に役立てることができます。当時のアメリカと日本の考え方の違いを整理してみましょう。


「最小の損害で最大の成果をあげるには、どのように戦うのがよいのか」。ルーズベルト大統領は、この問題意識のもと、学者を徴用し、研究させます。その答えは「軍事予算を、戦術的攻撃=一に対して、戦略的攻撃=二の割合で配分する」というものでした。戦術的攻撃とは敵軍と直接交戦することです。戦略的攻撃とは敵軍が戦争の遂行をできなくさせるように、生産・補給拠点を攻撃する、いわば間接的な攻撃のことです。


一方、日本には、そもそも戦略的攻撃という考えがなく、敵軍と直接交戦することのみを考えていました。真珠湾を奇襲攻撃し、ハワイの米軍に壊滅的な打撃を与えましたが、石油の貯蔵庫などの生産・補給拠点には手をつけていません。これにより、ハワイの米軍はわずかな期間で再興し、反撃されることになったのです。


では米軍は、戦略的攻撃のために予算の三分の二を割いて何をなしたのか? 原子力爆弾とそれを運び、投下するための戦闘機の開発です。日本本土を絨毯爆撃し、広島・長崎に原爆を投下したB‐29が「戦略爆撃機」といわれるゆえんです。


ビジネスに置き換えて考えてみましょう。戦略とは目標達成のためのシナリオと資源の配分です。戦術とはシナリオ実行の手段です。戦略が意思決定の領域なら、戦術は行動の領域です。戦術が伴わなければ、戦略も絵に描いたモチですが、戦略の失敗は戦術では取り返せないのです。戦後六十年の節目に、戦略と戦術の違いを再確認してみてはいかがでしょうか。


投稿者 戦国マーケティング : 2005年8月 1日