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身近な話題から勝ち方の原理原則を考えるコラム
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■ランチェスターで斬る〜山田勝巳40歳・鉄工所アルバイト〜■■■
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▼浮世で出世するサスケオールスターズ▼
SASUKE(サスケ)という番組をご存知でしょうか。
100人の体力自慢の素人が忍者も真っ青な難関なトラップに挑戦する障害物競走(!?)を行うスポーツバラエティ番組です。
97年から年に2回程度、特番として放送されており、昨年末で16回目の開催となったTBS系列の看板番組です。
常連の有力選手はゼッケンが95番以降の番号となり、素人ながら番組の顔で俗に「サスケオールスターズ」と呼ばれています。
漁師さんや消防士さん、ガソリンスタンド勤務の人などです。
ほとんどのオールスターズの皆さんは、SASUKE効果が本業にもよい影響を与えたのか、順調に出世しています。
たとえば・・・
第10回大会以降、ゼッケン100番をつけ続けている長野誠さんはただの漁師さんでしたが、今では第28金比羅丸船長です。
けっこうでかい漁船ですよ。乗組員10人以上はいるのではないでしょうか。
ゼッケン100番という重責をこなす彼に周囲は信頼を寄せているのでしょう。
同じくただのカニ漁の漁師さんだった秋山和彦さん(唯一の完全制覇者)は今では治療院を経営なさっています。 同じ施術を受けるなら、あの秋山さんにやってもらいたいと思う人は多いはず。
家の近所なら福永も必ず行きます。
唯一の皆勤賞の山本進悟さんは第一回目のときはガソスタの店員さんかもしかしたらアルバイトさんだったと思います。それが店長になり、今では何店舗かと統括するエリアマネジャーにまで出世しました。
8年間の間にものすごい出世です。
そのうちガソリンスタンド取締役なんて肩書きになるかもしれません。
彼のお店には「サスケオールスターズ山本進悟が働く店」ののぼりがはためいています。
会社も彼の知名度を有効活用しているわけです。
変なタレントよりも有名でスポーツマン特有の爽やかさがある彼らは街の有名人のはず。
出世して当然といえば当然なのです。
しかし、オールスターズの中のスター、ミスターサスケの称号で呼ばれる山田勝巳さんだけは、浮世の出世とは縁遠い暮らしをしています。
私の記憶が確かなら番組当初は何かの定職についていたと思います。
それが今は40歳にして鉄工所アルバイトなのです。
▼「俺にはサスケしかないんです」
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山田勝巳さんなくしてサスケなし。
野球界でミスターといえば長嶋さん、サッカー界でキングといえばカズ、これと同じくサスケでミスターといえば山田勝巳40歳・鉄工所アルバイトなのです。
山田さんがなぜミスターと呼ばれるのか?
確かに番組16回の歴史に中で前半の8回くらいまでは好成績をあげ続けていました。
ゼッケンも100番でしたね。
ですが、それだからミスターと呼ばれたわけではないと福永は思います。
彼がミスターと呼ばれるゆえんは、自宅にサスケのセットを作り(!?)
毎日、その練習に明け暮れているからだと思います。
仕事とサスケの主客が転倒している生活です。
いわば職業=サスケ、アルバイト=鉄工所。
年に2回程度のテレビ番組に出ることだけに人生をかけています。
こんな「サスケバカ」だからこそ、皆からミスターと呼ばれるのです。
ところが体力の限界か、気合が入りすぎなのか、ここ数年はロクな成績を残していません。
責任を感じたのか、ゼッケン100番を長野さんに譲り、99番でやっています。
あまりのふがいなさに一度は引退を口にしました。
でも「俺にはサスケしかないんです」の名言をはき、復帰。
その後も、成績は振るいません。 今回も1stステージ時間切れ敗退というアクシデントとはいえない実力で負けた感があります。
それでも、どんなにふがいなくても浮世の出世に背を向けて職業=サスケで人生を賭けている山田さんがミスターサスケです。
山田さんのいないサスケは番組として成り立たないのではないでしょうか。
▼「俺には戦略しかないんです」▼
捨万求一(しゃばんきゅういつ。全てを捨てて一つを求める、の意)小泉総理が郵政民営化の一点勝負で解散することに影響を与えたといわれる言葉です。
鉄工所アルバイト山田勝巳40歳の人生がまさにそれ。
だから小泉さんは新聞や評論家は負けるといっていたけれど勝ったし、山田さんは成績のいかんによらずミスターと呼ばれるのです。
ランチェスター弱者逆転の戦略は事業領域を細分化し、ここで勝つんだという勝敗の決勝点を決め、そこに一点集中、差別化して部分的なNo.1を目指すことです。
これは決勝点以外を後回しにするということ。
極端にいえば「捨てる」ということです。
「サスケバカ一代」の山田さんなら年末年始にテレビを見ていても、気がつくと腹筋を鍛えたりしていることでしょう。
「戦略バカ一代」の福永は今回もだめだったのか、とふがいない、けれども愛してやまない山田さんをみてもついついランチェスターで斬ってしまうのです。
「俺には戦略しかないんです」
テレビを見ながら、覚悟を新たにした福永でした。
今年も「戦略道」を驀進します。
投稿者 戦国マーケティング : 2006年1月 4日