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    第126号【日本酒の逆襲】
 

身近な話題から勝ち方の原理原則を考えるコラム
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■ランチェスターで斬る〜日本酒の逆襲〜■■■
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▼地カップ酒ブーム▼


カップ酒でも買おうと思い、近所のコンビニに行って驚きました。私が大好きな銘柄である「菊姫」という石川県の酒がカップ酒になっているではないですか!


バブルの頃、祇園町や先斗町で酒といえば「菊姫の吟」でした(懐)。今でも入手困難で、一升瓶で最高グレードのものは5万円するという超高級酒です。


もちろんカップ酒になっているのは菊姫の中でも大衆酒で1カップ260円と、ワンカップ大関よりは高いけれど、とても手頃な価格です。


さっそく買って呑みました。山廃仕込みの独特な味です。間違いなく菊姫でした。偽ブランド品ではありません。


しかし、あの菊姫たるものがカップ酒になるとはどういうこと!?最近は石川の銘酒といえば「黒龍」との評判ですから、苦しくなったのか・・・


と思い、カップ酒事情を調べてみたら、えらいことになっていました。菊姫だけではありません。全国各地の銘酒がカップ酒になっているのです。あの新潟の「八海山」までも。


日本酒党の福永としては、うかつなことに知りませんでしたが今、『地カップ酒』ブームのようなのです。あるは、あるは・・・で100種類以上ですよ。こりゃたまらん。


楽天のトップページで「カップ酒」で検索してみてください。432件も出てきました。


▼地カップ酒の仕掛け人▼


なんでこんなブームが起きているのか。これまたネットで調べてみると、どうやら仕掛け人がいるようです。


仕掛け人は東京・中野の酒屋「味のマチダヤ」と断定してもよろしいでしょう。
http://ajinomachidaya.com/ 


現在、65種類の「地カップ酒」を取り扱い、月間1万5千本を販売するという。単に仕入れて売っているだけではなく、マチダヤのご主人が直接蔵元に仕掛けて造ってもらっているものも多い様子。つまりマチダヤでしか置いていない「地カップ酒」も多いということ。


街の酒屋はここ十数年、どんどん廃業していっています。毎年、数百軒単位です。ディスカウンターや量販店にお客を奪われているからに他なりません。


普通の酒屋だったマチダヤも、かつてはジリ貧だったそうです。


しかし、ご主人は覚悟を決めます。大手日本酒メーカー提供の袖看板を撤去して、地酒一本に絞ったのです。寒梅・久保田・八海山ブームの頃でしょうな。そしてブームにのって弱者逆転。生き残ったのです。


その後、焼酎ブームが来ます。百年の孤独・魔王・森伊蔵ブームです。マチダヤはそれにも乗ったようです。


この間、日本酒は焼酎に弱者逆転されました。


マチダヤは今度は、ブームにのるのではなくブームを仕掛けようと日本酒地酒という得意分野を活かして「地カップ酒」に取り組んだわけです。弱者に落ちた日本酒の復権をかけて。


つまり、自店も弱者逆転したけれど、日本酒の弱者逆転も仕掛けているのです。


タダモノではないマチダヤ。恐るべし。