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身近な話題から勝ち方の原理原則を考えるコラム
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■ランチェスターで斬る〜新幹線 VS 飛行機 出張対決■■■
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▼出張の足“強者”は新幹線▼
秋は企業内研修や経営者向け講演会の繁忙期です。
特に今年は地方が多く、昨日も明日も新幹線に乗り、駅弁を食べまくる日々です(苦笑)そのことは(4)近況報告2で。
ですが、年間を通してみると、やはり「東京⇔大阪(京阪神)」を移動していることが一番多いです。均すと月に1回以上にはなるでしょう。
さて、読者諸兄の中にも出張族は多いと思います。
「東阪」出張の足は何を使っていますか?
新幹線、飛行機、それとも深夜バス?
一番人気は、やはり新幹線ですよね。
「東阪」出張の足マーケットの“強者”は新幹線でしょう。
飛行機や深夜バスはランチェスター的には“弱者”と呼ぶべきです。
判官びいきの福永としては、あえて新幹線を避けて・・・
と思われるかもしれませんが、100%、新幹線のぞみ普通指定席禁煙席です。
スミマセン。こればかりは強者の味方です。
だって東京駅が近いんですもの。
車で10分から15分の距離ですから、勘弁してください。
では、弱者である飛行機と深夜バスは、いかなる戦略で戦っているのか。
▼差別化とミート▼
まずは、深夜バス。
これは夜10時頃出発して早朝6時半くらいに着くという、めっちゃハードな乗り物。体力に自信があり、どこでもグッスリ眠れる人以外には到底お奨めできません。やめたほうがよいです。
ただ、唯一のメリットは安いということです。
昔は8千円くらいだったと思うのですが、6千円となり、今では4千円!
新幹線や飛行機の1/3〜1/4です。ものすごい安さの差別化です。
次に、飛行機。
フライト時間はわずか1時間。飛んだと思ったらすぐに降りる感じ。
でも空港への所要時間を加えると、新幹線とほぼ同じか、若干早いか。
でも、便数が新幹線より少ないことを考えると、出発時間は新幹線よりも早くなるかも。ま、ほぼ互角といえましょう。
価格は昔は新幹線よりも高かったですが、最近は新幹線料金へ合わせてきました。
片道1万5千円程度。
差別化戦略としてはマイレージサービスでしょうか。
毎月、羽田⇔伊丹を仕事で飛んでいたら、そのうちハワイに行けますもんね。
つまり、条件的にはほぼ同じ。後は「好み」の問題と、駅・空港へのアクセスの問題でしょう。
そこで、強者・新幹線は、羽田へのアクセスのよい東京・城南エリア対策として「品川」に新駅を作ったのです。ミート戦略ですね。
品川に止まるまることは東京駅の東側に帰る福永にとっては迷惑なミート戦略ですが・・・
それよりもマイレージサービスをしてくれないかな。
・・・という競争状況でしたが最近、急浮上しているのが「羽田⇔神戸」飛行機便です。
▼神戸空港のサバイバル戦略▼
神戸空港はかつて反対問題も話題になり、あんなものいるのか、と思われているかもしれませんが、意外に繁盛しているようです。
それは「安さ」と「意外な近さ」です。
伊丹空港⇔梅田は最速20分程度でしょうか。リムジンバスなら30分くらい。
これに比べて神戸空港⇔梅田は最速45分程度。
もちろん、伊丹のほうが近いことは近いですが、関西空港なら1時間はかかることを考えると、関空よりも神戸は梅田に近いのです。
そして料金は早割りなら神戸便片道1万円。
伊丹便をまともに乗ると1万5千円です(各種割引で1万2千円近くまでは安くはなりますが)から、どっちが得か、よ〜く考えてみよう。
5千円浮いたら中華街で上海蟹とか北京ダックとか食べられますよ。
ただし、便数は少ないです。
☆今回は新幹線・飛行機・深夜バスの競争戦略を斬りましたが、これは価格を決める「価格戦略」そのものといってよいでしょう。
新幹線の価格戦略は、コストと利益目標という自社の都合を意識した“供給者の論理”で定める「原価志向型価格戦略」の典型です。
これは価格決定権を持つ強者にしか許されないやり方です。
深夜バスの価格戦略は、この価格であれば、どのくらい需要があるのかを意識した“需要者の論理”で定める「需要志向型価格戦略」の典型です。
安ければ買う「ペネトレーション戦略」です。体力のある弱者向き。
飛行機の価格戦略は、ライバルとの関係(VS新幹線、VS伊丹・関空・神戸)を意識した“競合者の論理”で定める「競争志向型価格戦略」の典型です。
弱者の価格戦略の基本は、このやり方です。
価格を下げて、意外に近いことをアピールすることによって神戸便は出張族の選択枝に入ってきたわけです。よい差別化ですね。
投稿者 戦国マーケティング : 2006年11月15日