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    第162号【天は自(みずか)ら助くるものを助く】
 

身近な話題から勝ち方の原理原則を考えるコラム
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■ランチェスターで斬る〜天は自(みずか)ら助くる者を助く■■■
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▼地域も勝ち組・負け組に▼



北海道の夕張市が財政再建団体への移行を決めました。
会社なら倒産ということですね。
沈没船から逃げるように、人がどんどん流出していっています。

同じ北海道の伊達市は「北の湘南」といわれ、団塊の世代の定年後の移住地として脚光を浴びています。
人口も微かですが増えています。


少子高齢社会は、全国まんべんなく人口減するわけではありません。
こんな時代でも人口が増えている地域はあります。
私の住む東京都江東区は30代の子育て世代を中心に人口が増えています。
特に新駅ができた清澄白河や再開発が進む豊洲は幼稚園が足らない状況です。

また千葉県の浦安市の沿岸部(JR京葉線より南側)は不動産人気がすごく局地的なバブルです。中古マンションの需要と供給のバランスが崩れています。

ということは逆に人口が大幅に減少、または極端に高齢化が進み破綻する地域が出てくるということです。

残念ながら地域も勝ち組・負け組に二極化しているのが現状です。
夕張市と伊達市はその象徴ではないでしょうか。


夕張と伊達、車で2時間もかからない距離のこの2都市が勝ち組と負け組となっているのは、いったい何が原因だったのでしょうか。


▼夕張市 VS 伊達市▼


夕張市は炭鉱の町です。炭鉱が閉山すれば衰退します。
衰退を食い止めようと活路を求めたのが観光です。

第3セクター方式などで様ざまな観光施設を作りました。
その投資が巨額な借金となり、市を財政破綻へと追い込んだのです。
投資対効果が合わない過剰投資をしたわけです。


一方、伊達市は内浦湾に面し北海道の中では比較的気候が温暖であること以外に特別な特徴のない地味な存在の町でした。

地味だったのは北海道では夕張のように観光か、企業・大学・自衛隊の誘致(3大誘致という)で街づくりをするのが一般的だったのに、そういうことをやらなかったからです。

そのかわり、環境問題に熱心に取組んでゴミを有料化したり高齢者や障害者にやさしい街づくりを進めていきました。

特に重視したのが「街の機能(病院・行政機関・商店などと、住居)」をコンパクトに中心部半径2キロ圏内に集中させたことです。
自動車を使わず高齢者や障害者が街に出かけられるための配慮です。
商店街の空洞化を避けるために郊外型ショッピングセンター(SC)の進出も断ったそうです。

何かに頼って街にお金を落としてもらおうという発想ではなく住民に住みよいと思ってもらえる住民満足度の向上を目指したのです。

その結果、“人”の誘致に成功。
団塊の世代の定年後の移住候補地人気ランキング入りした“ブランド都市”になったのです。


▼天は自(みずか)ら助くる者を助く▼


弱者は何かに頼って何とか生き延びようと考えてしまいがちなものです。
他人のことをあてにし過ぎです。
企業であれば“下請け”でしょうか。

でも、「天は自ら助くる者を助く」ものです。
他人頼みでは救われないのではないでしょうか。

苦しくとも自主独立して己の信ずる道を歩むものだけが勝機を得られる、と福永は思います。

そこに住む住民が不満だらけで人口が減っているところへあなたは移住したいですか?
他人に移住を呼びかけるなら、まずは住民の定着度を上げるべきではないでしょうか。

「櫂(かい)より始めよ」


でも、世の中、捨てたもんじゃないですよ。

破綻したため予算たったの1万円で行われた夕張市の成人式。
当事者自らが奮闘努力して手作りで素晴らしい成人式をやったじゃないですか。

彼女らの姿勢がまさに「天は自ら助くる者を助く」ですね。

弱者サバイバルの原則を身をもって知った彼女らの素晴らしい財産となったと思います。