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    第163号【そのまんまショックを斬る】
 

身近な話題から勝ち方の原理原則を考えるコラム
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■ランチェスターで斬る〜そのまんまショックを斬る■■■
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▼泡沫候補だった東▼



泡沫候補といわれた、そのまんま東が宮崎県知事選挙で勝ち、東国原英夫知事となり、大フィーバーとなっています。

東はマラソンをしたり大学で勉強したりしていましたがタレントとしては正直いって二流以下でしたし、恥ずべき不祥事も起こしてきた人です。

これまでもタレント・文化人の知事は何人もいますが東が受かるとは誰もが思っていなかったのではないでしょうか。


かくいう私も正直、無理だろうと思っていました。
というのも、タレントとしてのオーラ不足ということもありますが東の出身地が都城市であることがネックになるだろうと思っていたからです。

都城市は宮崎県第二の都市ですが、地理的・歴史的・文化的に鹿児島県に近いところです。
なにしろ、薩摩藩主の島津氏は都城の出身です。
都城は廃藩置県まで薩摩藩領です。

ですから宮崎市や延岡市の人からすると、交流も少なく親近感も薄いです。

だから都城では票はとれるかもしれませんが、宮崎・延岡では取れないのではないかと思っていました。


福永の当初の予想ははずれました。
でも、しょうがないですよね。
奥さんだって、それで別れたようなものなのですから。
勝てそうと思っていたら、別れたでしょうか?


しかし、勝っちゃったんですよねぇ。しかも圧勝。

読者貴兄は、東の勝因をどう見ますか?


▼どげんかせんといかん▼



一般に東の勝因は次のようにいわれています。

1)保守分裂で漁夫の利
2)官製談合への怒り
3)官僚の知事天下りへの辟易感
4)1・2・3を含めた政党離れ、無党派の反乱
5)素人離れした完成度の東のマニュフェスト
6)タレントを動員しない草の根運動的すがすがしさ

などがいわれています。どれも正解で、複合技で大逆転したのでしょう。


あと一つ、これが決め手になったのではないかと思うのが「言語感覚」です。

東の演説は安倍総理のような原稿を読んでいるかのような書き言葉ではなく自分の言葉で、話し言葉、しかも「お国なまり」で語りかけました。

「こんままでよかっちゃろかい?」
「どげんかせんといかん」

そんなコテコテの宮崎弁は誰も使っていない・・・
という声もあるようですが、方言を話す人は不思議と親近感があり、悪い人ではなさそうだという信頼感が沸くものです。

かつてのミッチーこと渡辺美智雄の栃木弁。
最近では平成の黄門こと渡部恒三の会津弁。

東もそれを感覚的につかんだのではないでしょうか。

そして「宮崎県のセールスマンになる」という
わかりやすいキャッチフレーズ。


▼言語感覚が鋭いものが勝つ▼



安倍さんが総理に就任したときに福永はメルマガで、安倍さんの言語感覚は、よくある政治家の原稿を読んでいるかのような書き言葉なので、武器になっていない、と書きました。

http://www.sengoku-blog.biz/mt-cgi/archives/2006/10/_148_1.html

安倍さんの意外な支持率低迷ぶりの一因になっていると私は思います。


話は変わってそのまんまフィーバーの影に隠れてまったく目立ちませんが山梨県知事選でも弱者大逆転が起こっています。

守旧派といわれる横内正明が現職知事に勝ちました。
その勝因は「ほっとけない」というキャッチフレーズだったとか。

昨年7月の滋賀県知事の弱者大逆転も「もったいない」をキャッチフレーズにした嘉田由紀子でした。


「情報発信力=情報の質×量」です。
質がよければ量も増えます。

質とは言語感覚。だから、言語感覚が鋭いものが勝つのです。