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身近な話題から勝ち方の原理原則を考えるコラム
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■ランチェスターで斬る〜当世仏壇事情を斬る■■■
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▼現代のマンション暮らしに普通の仏壇はミスマッチ▼



突然ですが、読者様のお家には仏壇はありますか?

今回は当世の仏壇事情を斬らせていただきます。
純粋にマーケティング戦略の事例研究です。
宗教を語るものではありません。念のため。


ヨメさんの親が昨年までに両方とも亡くなりました。
お墓と仏壇の管理、法事など、先祖のお祭りを我が家でやることにしました。

そこで我が家に仏壇を置くことにしました。

とはいえ、我が家は3LDKのマンション。
仏間はもちろんありませんし、黒々とした大きな仏壇は物理的にも雰囲気的にも現代のマンション暮らしには合いません。

また、合わない仏壇は家の隅のほうに置くことになり日常的に接することができません。

私(福永)としては、両親やご先祖とは身近に接したいので我が家のど真ん中(リビングダイニング=LD)に仏壇を置きたい。

そこで、LDの目立つところに置いていても違和感のない現代のマンション暮らしに合う仏壇を探し、気に入ったものが見つかれば購入することにしました。


▼現代仏壇(登録商標)は少ない▼



インターネットで探したところ、現代のマンション暮らしに合う仏壇は意外に少ないです。

できるだけコンパクトにして、目立たないように隅っこに置こうという、仏壇との消極的な向き合い方になるようなもののように感じます。

これでは率直にいって、多くの人は仏壇を置くことが重荷になるのではないでしょうか。


と、もんもんとしながらネット検索していましたら「現代仏壇」という言葉を商標登録し、家具調仏壇を提供している(株)八木研という会社が見つかりました。
http://www.yagiken.co.jp/ 

そして、同社が供給する現代仏壇のなかでも、おそらく最もモダンな、(というか、しきたりにとらわれない)ガラスと木目調の木でできたオープンタイプの仏壇(というか、祭壇と呼びべきもの)が、消去法ですが気に入りました。


▼見栄えだけで選んでよい▼



ただし、見栄えだけで選んでよいものか、バチ当たりになってはいけないと思い、お寺さんに相談しました。

「ご先祖をお祭りすることが大切。日常的に接することが素晴らしい。形式にこだわることはないのですよ」とのお答えでした。

我が意を得たり。

そもそもお位牌は不要で「過去帖」というものがあればよい、お盆にぼんぼりを出したり、なすびで動物を作ったりしない、という宗派であることも、このとき初めて知りました。


両親はもちろん、ご先祖をコンパクトな「過去帖」に書き入れていただき、後は自由にお祭りすることにしました。

線香やロウソクたて、花瓶はヨメさんの好みでバカラ製のクリスタル食器です。
りんも、モダンデザインなものを購入。

設置場所はLDの正面。一応、我が家の上座ともいえる飾り棚の上。
家族の誰かの視線が常に入る我が家のど真ん中です。

幸か不幸か、我が家のLDは西日(にしび)がモロに入ります。
仏壇はガラスで周辺品はクリスタルですから、これがキラキラと輝いて本当にキレイ。

昨夜も焼酎を一献お供えして、お下がりをいただきました。


▼ほしいのは「現代の暮らしにふさわしいご先祖のお祭りの仕方」▼



さて、今号は一見エッセイのようになりましたがここに大きなビジネスのヒントがあるのではないでしょうか。

まず、需要と供給のミスマッチ。
現代の暮らしにふさわしい仏壇(というか、ご先祖のお祭りの方法の提案)が欲しいという潜在需要は確実にあります。

この潜在需要に答えているのは、実質的に「現代仏壇」の商標を持つ会社一社のみ。オンリーワンのスーパーニッチャーといってもよいかも。
ただし、その認知度はまだまだ高いものではありません。
後発参入の余地あり。ビジネスの金鉱があるのではないでしょうか。

なぜ、そんな状況なのか。
それは、顧客の目的や課題に業界が向き合ってこなかったからではないでしょうか。

顧客は仏壇や仏具がほしいのではありません。それらは手段です。
ほしいのは「現代の暮らしにふさわしいご先祖のお祭りの仕方」というソリューション(課題解決)です。

私もそうでしたが、この分野のことは、現代の都市生活者は疎いです。
だから、相談したいのです。そして専門家(各宗派)の裏づけを伴った提案がほしいのです。

ソリューションをしてくれれば、自動的に仏壇や仏具は売れると思います。
膨大な潜在需要があるのですから。