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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第186号━2007/07/25━━━
ランチェスター戦略『一点突破の法則』 32,370部
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ランチェスター戦略コンサルタント 福永雅文 発行
(1)ランチェスターで斬る・・・「赤ちゃん歓迎の超繁盛ホテル3」
(2)お奨め情報
(3)近況報告・・・パパも大満足です
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弱者逆転を使命とし、一点突破のマーケティングである
「ランチェスター戦略」を伝道しているコンサルタントの福永雅文です。
昨日から東京もやっと真夏の日差しになりました。
そろそろ関東も梅雨が明けそうですね。
気候の変わり目です。ご自愛ください。
さて、赤ちゃん歓迎の超繁盛ホテル
信州蓼科(たてしな)の「蓼科温泉ホテル親湯」にプライベートで
訪れたことから、2週にわたってコラムを書いています。
ホテル⇒ http://www.tateshina-shinyu.com/
経営破たん寸前から稼働率90%という驚異的な繁盛ホテルとなった
同ホテルの戦略に興味が沸き、私(福永)は休暇中にも係わらず、
赤ん坊が寝ている隙を見計らって、同ホテル4代目柳澤幸輝さんに
インタビューを申し出ました。
まずは価格破壊&大量の広告出稿で経営危機を一点突破したことまで
前号で書きました。
メルマガ1回目⇒ http://www.sengoku-blog.biz/mt-cgi/archives/2007/07/184.html
メルマガ2回目⇒ http://www.sengoku-blog.biz/mt-cgi/archives/2007/07/185.html
3回目の今回は、突破した後、成長軌道に乗せ、超繁盛ホテルに導いた方法
についてインタビューを元に書きます。
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(1)ランチェスターで斬る ■赤ちゃん歓迎の超繁盛ホテル3■
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弱者は万人受けを狙ってはならない
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破綻寸前のホテルを一泊二食の料金を従来の半額以下に価格破壊し
話題性をつくり大量の広告出稿をして、「蓼科温泉ホテル親湯」は
経営危機を突破しました。
メルマガ2回目⇒ http://www.sengoku-blog.biz/mt-cgi/archives/2007/07/185.html
しかし、これは資金が回転し始めたという段階です。
価格で集客というのは、緊急避難的な対処であって、
本質的な差別化とはいえないわけです。
もっと安いホテルが出たら、お客さんはそちらに行ってしまうわけですから。
そこで4代目柳澤幸輝さんは客層を20〜30代のカップル&ファミリーに絞り
彼らに支持されるホテルづくりに着手します。
当時、4代目自身が20代です。
自分と同世代の人の信州の温泉ホテルに宿泊する目的や、そこに求めるものを
同じ目線で捉えることができます。
自らの生活感覚と感性を信じて、伝統ある温泉ホテルの中身を改革するのです。
それは“リゾート感”、“おしゃれ感”、“若者の感性”に訴えるものです。
まず、見た目ですが、ロビー空間やレストランは黒を基調とした内装。
バリ風の家具や観葉植物でリゾート空間を演出しています。
スタッフも温泉の仲居さんルックスから、
黒を基調としたスタイリッシュなユニフォームへ。
料理は、温泉ホテルにありがちな会席風や郷土料理ではなく
「蓼科キュイジーヌ」と銘打った和洋折衷の創作料理。
締めのご飯ものが、なんと札幌スープカレーでした。
メニューは4代目が基本プランを考えているそうです。
業界馴れしていると、出てこない発想ではないでしょうか。
それから、若者は夜間に小腹がすくだろうということで
ラーメン店が館内に設置されています。これは単独での採算はとれませんが
お客さんに夜間にひもじい思いをさせたくないとの配慮です。
私(福永)は食事に大変満足しましたが、欲をいえば、
もう少しご当地色を強めてもらったほうがうれしいな、と感じました。
ここは信州です。ラーメン店ではなくて蕎麦ではないか、とも。
しかし、そんなことは4代目は承知の上でやっているのです。
私は44歳で、ターゲット年代ではありません(苦笑)
信州らしいものを食べたいというニーズよりも、20〜30代のカップルたちには
おしゃれ感のあるキュイジーヌや流行感のあるラーメンが求められているのです。
*ここはとても大切なことです。
弱者は万人受けを狙ってはなりません。ターゲットを絞るということは
ターゲット以外の顧客を切り捨てる覚悟を持たなければならないのです。
*注意ポイント
それに同ホテルの宿泊客の40%は地元信州の人だそうです。
地元の人にとってご当地グルメは日常的な存在なので望まれてはいません。
ただし、地元食材を使うなど、郷土色を無視しているわけではなく
絶妙な立ち居地を確保しています。
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自らの感性で差別化
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次に「お座敷風呂」。お風呂の洗い場に畳が敷いてあるのです!
これは、4代目が何気なくテレビで時代劇を見ていたときに
お殿様が座敷のなかのお風呂に入るシーンがあったことにヒントを得て
開発したとのことです。
これも業界馴れしていると、出てこない発想ですね。
事実、「荒唐無稽な」と周りの人は呆れたそうです。
しかし、成せばなる、で出来ちゃったのですね。
これは話題になりました。マスコミも注目しました。
実際に私(福永)も1歳5ヶ月の娘を連れて入りましたが、よかったです。
畳があるので、すべりませんし、万一転んでも大丈夫です。
だから、娘もキャッ、キャッと喜びますし、パパもリラックスできます。
そして「赤ちゃん歓迎」という差別化・重点化へとつながります。
どんなサービスなのかは先々週号に書きましたので、そちらをどうぞ。
メルマガ1回目⇒ http://www.sengoku-blog.biz/mt-cgi/archives/2007/07/184.html
さらに付け加えるならば、
食事の部屋出しにしてもらうこともできることは助かりました。
それから密閉式のおむつ捨て専用ゴミ箱が部屋にあることも、うれしい心遣い。
こういうことは小さな子供がいないとわからないものです。
4代目自身が小さな子供を持つパパなのです。
4代目は自ら蓼科温泉ホテル親湯専務取締役プロデューサーと名乗っています。
自分の感性でプロデュースしたホテルですよ、と明言しています。
私の感性に合いそうだと思う方のみ、お越しくださいともとれます。
*ここもとても大切なことです。
小さなお店や店舗型サービス業であれば、差別化しなければなりません。
よそと同じようなものなら、大手や安いところにかないません。
個性のアピールは差別化のイロハですね。
*注意ポイント
自分自身がほしいものを作った、自分自身が第一のユーザー、
自分自身で実戦して成果を得た、この説得力は圧倒的なものがあります。
たとえば、私はランチェスター戦略を指導原理にすることに一点集中した
コンサルタントです。他人に教える以前に私自身が信奉者で、わが社がサンプルです。
自分自身が自社商品に自信と誇りを持たずして、売れるはずがありません。
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お金のない20〜30代の男に彼女や奥さんにエエ格好させてあげるために=理念
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こうして4代目は客層の重点化とそれに伴う差別化をはかることによって
一泊二食12,000円を標準料金で、客室稼働率90%という超繁盛ホテルを
築き上げたのです。
私(福永)は4代目に問いました。稼働率90%以上ということは
もう既にこれ以上は稼働率が上がりようがないところまで来ているわけすから
これ以上、売上を上げるなら増室するか、客単価を上げるしかありませんね、と。
4代目は答えます。さらなる改装は準備中だが、当面、増室は考えていません。
客単価は上げたくないと思っていますと。以下、4代目のコメント。
「自分もお金のない学生時代を過ごしたのでよくわかりますが、
若いカップルの彼氏が出せる金額は一泊二食12,000円というのがいい線では
ないでしょうか。それにお酒を追加したりお土産を買ったりすれば
客単価16,000円くらいになりますので二人で32,000円+交通費です」
「実は私は学生の頃、お金はないけど彼女を喜ばせてエエ格好したくて
情報誌を調べて激安パックを見つけて、あるペンションに旅行に行きました。
夕食時にレストランで周りの人は牛ステーキを食べているのに、
なぜか、自分たちにはチキンが出てきたのです。
ペンションの人に聞いたら、お宅は安いプランのお客さんですから、
と言われてしまいました。確かにそうですが、彼女の前でそう言われた
私は面目丸潰れで恥ずかしい思いをしてしまいました。
そんな私のような思いをみんなにさせたくないのです。
うちのホテルはお金のない20〜30代の男に、彼女や奥さんにエエ格好させてあげる
ためにやっています。だから、客単価を上げるつもりはないのです。
稼働率が高ければ、適正な利益を上げながら次なる投資も十分にできますから」
「蓼科温泉ホテル親湯」のホームページを、あらためてご覧ください。
http://www.tateshina-shinyu.com/
彼女奥様大満足プラン、赤ちゃん大満足プラン・・・と
よ〜く、内容や文章のマナー&トーンを見てみると、
一見、女性受けを狙っているようで、実は、彼氏やパパの立場で
彼女や奥さんを喜ばせてあげよう、それによってエエ格好しよう、
という表現になっていることに気づきます。
*ここが一番大切ではないでしょうか。
お小遣いの乏しい20〜30代の彼氏やパパに、彼女や奥さん・赤ちゃんを喜ばせる
ことが、このホテルのコンセプトです。何のために人は温泉ホテルに行くのか、
自らの体験をもとに、その本質をつかみ、具現化しました。この徹底振りは
コンセプトというよりも4代目の志、理念とよぶべきものに昇華しています。
*まとめ
4代目は、緊急対策として激安・PR・広告という戦術レベルで虎口を突破し、
顧客の重点化と差別化という戦略レベルで成長軌道に乗せましたが、その根本には
ホテル経営者としての立派な理念がありました。
私は小さな会社が一点突破するための7つの着眼点として
理念、商品戦略・地域戦略・流通戦略・顧客戦略(戦略レベル)、
集客戦略・営業戦略(戦術レベル)を挙げています。
理念⇒戦略⇒戦術と取り組むのが原則ですが、
4代目の場合は緊急対策の必要性から、戦術⇒戦略⇒理念と、なりましたが
すべての着眼点に一貫性をもって取り組んでいることは、3回の連載で明らかですね。
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(2)お奨め情報
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●「ブライアン・トレーシー流危機脱出法」
ブライアン・トレーシー著 金森重樹監修
⇒ http://www.sc-p.jp/book07/index.html
⇒3週に渡って蓼科温泉ホテル親湯4代目の柳澤幸輝さんの
経営危機脱出法、災い転じて福となったケースをマーケティングの
観点で解説してきました。
でも、戦略だけではありません。ピンチをチャンスに変える
「人間力」がなければ「戦略」も何もあったものではありませんね。
本書はそんな危機脱出の人間力の磨き方について書かれた本です。
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(3)近況報告「パパも大満足です」
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蓼科温泉ホテル親湯の事例研究を3週に渡って連載しましたが、
いかがだったでしょうか。
今回の取材は、プライベートで遊びに行った先で取材しました。
そもそも、このホテルは私(福永)がヨメさんの誕生日に
ヨメさん孝行したいと、赤ちゃん歓迎ホテルをネットで探したことから
始まりました。見つけたら、以前に、私のランチェスターの研修を受講された方
が経営していることに気づき、予約したのです。
4代目の理念・戦略・戦術に見事にはまり(!?)
私はヨメさんに少しはエエ格好できたようです。
信州にはヨメさんの祖母(うちの子のひいばあちゃんにあたる)がいるのですが
ひ孫をひいばあちゃんに会わせることもできました。
奥さん大満足、赤ちゃん大満足プランで、パパも大満足です。
隙間にライフワークの歴史研究である信玄ゆかりの地にも訪れ
さらに仕事の事例研究までしてしまいました。感謝。
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■発行人 : ランチェスター戦略コンサルタント 福永雅文
戦国マーケティング株式会社 代表取締役
■サイト : ビジネス戦士応援サイト≪戦国マーケティング≫
< http://www.sengoku.biz >
e-mail:< info@sengoku.biz >
*メルマガの登録・解除は下記URLにてご自身でお願いします。
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*転送は自由です。どんどん転送してお知り合いにお奨めください。
ただし、引用して使用なさる場合は発行人までお申し出くださいませ。
*謝辞
ランチェスター販売戦略は、昭和45年に故田岡信夫先生が
ランチェスターの戦争の法則から初めて導き出したビジネスの戦略思想です。
「勝ち方には一定のルールがある、その基本的思想をランチェスター法則
から学び取れ」が先生の一貫した主張でした。
そして先生は、ランチェスター法則をすべての戦略哲学の中核に据え、
複眼的で弁証法的な発想と、知的な論理の展開法を重視し、
今日のランチェスター販売戦略の全体系を築きあげました。
本誌発行人・福永雅文は本誌を発行するに当たって
先生の先駆的業績に敬意を払い、ここに衷心より感謝の意を表明します。
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●本誌への広告出稿をご検討されている方はこちらへ
⇒ http://www.sengoku.biz/m-maga-guide.htm
◎ランチェスター戦略『一点突破』の法則
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