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前回までの15回の連載で起業弱者がサバイバルするための戦略・戦術を解説してきました。これらのノウハウを駆使すれば、あなたが負けることはないでしょう。
しかし、戦略・戦術だけでは瞬間的な勝ちは得られても、持続的な発展は得られないでしょう。自分の夢や野望というエゴと、世の中での必要性や自分が行う必然性という社会性の双方が合致してこそ、あなたの事業は成功します。これ、すなわち経営理念です。
「理念なんて能書きは儲かってからにしなさい」という人もいますが、私はキレイ事ではなく、理念こそ究極の差別化であり、最強の武器であると主張します。存在意義のある会社は顧客から愛され、尊敬されます。顧客や地域社会との信頼関係こそが繁盛の秘訣ではないでしょうか。
日本最北の小さな動物園「旭山動物園」が夏場の期間だけとはいえ、上野動物園を抜いて来場者数日本一になりました。動物の見せ方の工夫で人気を集めたのです。
たとえばオランウータンは地上10数mのジャングルジムにいます。下に安全ネットなんて敷いてありません。人間との敷居も低く、ウータンのいる樹の下にいる気分です。「落ちたらどうするの?」「降りてきて人間に襲いかかったりしないのか?」と考えれば到底、許されない展示方法ですね。でもそれはウータンの野生の生態を知らない人の考えです。野生のウータンは樹上生活動物なのです。樹から下りてくることはありません。
このような展示方法を「行動展示(生態展示)」といいます。珍しい動物を見せればよいという「見世物発想」ではなく、野生動物はすごいんだそ、という動物に対する尊敬と愛情に裏づけられた理念が形になって表れているのではないでしょうか。旭山動物園は動物の見せ方に様々な小技を使っていますが、そのテクニックだけを学んでも意味はありません。信念の裏づけのない小手先のテクニックは通用しないからです。
差別化してもすぐに真似される業界も多いと思いますが、理念は真似できるものではありません。仮に真似しようと思っても、一朝一夕では無理です。顧客の頭の中のイメージはそう簡単には真似できませんから。だから、究極の差別化、最強の武器と言っているわけで、エエカッコシイをお奨めしているのではないのです。
次回が最終回です。最後に一点突破するための7つの要因を解説することにより「起業弱者のサバイバル戦略」をまとめます。
投稿者 戦国マーケティング : 2007年8月11日