ランチェスターの法則、ランチェスター・ブログ。起業弱者のサバイバル戦略、第4回 男前豆腐の差別化戦略。


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    第4回 男前豆腐の差別化戦略
 

集中、専門特化こそ起業戦略であるとお話してきました。集中した分野が未開のマーケットであれば、ニッチであったとしても「無人島に一番乗り」です。後発大手に根こそぎやられないように島に柵をつけるがごとく参入障壁を高めましょう。

でも、空白マーケットを見つける、需要を創造するのは至難の業。集中したところで、先発大手がいるケースのほうが多いのではないでしょうか。そんなときは差別化戦略で戦います。ランチェスター弱者の基本戦略は「差別化」です。

2000年代に入って、いわゆる「ブランド豆腐」ブームが来ます。ちょっと高いけれども味が濃厚で舌触りのよい豆腐が次々と登場するのです。そんななか、
茨城県古河市の三和豆友食品は、パッケージを2層構造にして、水切りをすることによっておいしくなる画期的な豆腐を開発。水も滴るいい豆腐→水も滴るいい男、の連想から「男前豆腐」という豆腐にあるまじき(?)珍ネーミングで発売。

これが話題となり、「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」「けんか上等やっこ野郎」など、次々と投入し、ヒットを続けます。その後、仕掛け人の伊藤さんは京都府南丹市に男前豆腐店を設立。瞬間的ですがマーケットシェア12%と業界1位にもなりました。伊藤さんは06/6/19付け日経MJの取材に対してこう語ります。

「豆腐は味が一番大事です。だけど、おいしいだけじゃ世に出て行かない。男前豆腐を認知してもらうことが重要。戦略として男前豆腐店の世界観を表現していきたかった。だからパッケージと味の決定と音楽、ホームページ制作は一体感を持って同時進行。世界観の表現のためにはホームページが必要で、音楽や絵もいるのです」

独自の「世界観」を作るとは、ファッション業界では当たり前のブランド戦略の手法です。その業界では当たり前のことでも、別の業界に持ち込んだら、ものすごいインパクトが生まれ、市場を席巻することもできるのです。差別化のヒントは他業界にあり。

差別化は商品(性能・機能、用途、パッケージ・ネーミング、サービス品質…)価格、流通(販路、チャネルのこと)、プロモーションのマーケティングの4Pや、サービスや営業手法、地域などあらゆることで取組むべきものです。

そして、たり前のことですが、差別化とは先に仕掛けることです。男前豆腐の珍ネーミング・パッケージだけを真似てもダメです。中身が伴っていて、か
つ、信念の裏づけがなければ、単なるキワモノなのです。